GREETING看護部長からのメッセージ

職員一人ひとりの強みを活かし、
「その人らしさを尊重する看護」を実現できる組織を目指しています

<経歴・プロフィール>
旧国立療養所山陽荘病院附属看護学校を卒業後、旧国立山口病院に入職。
2000年に国立病院統廃合の際に済生会へ移管し山口県済生会豊浦町立病院へ入職。その後、2005年の市町村合併に伴い、下関市に譲渡され、下関市立豊浦病院の職員となる。スタッフ時代は外科系、内科系、手術室、外来の看護を経験、また地域包括ケア病棟の立ち上げなど組織変革にも携わってきた。2018年の病院建替えを経て現在に至る。副師長、看護師長を経て2017年に副部長、2021年より看護部長に就任。
認定看護管理者。

看護部長
岩本 なお子

■これまでの取り組み

副部長から看護部長となったこの8年、教育体制の充実にとりくんできました。
それまでは地域の病院としてジェネラリストが多かった病院ですが、認定看護師、特定看護師などスペシャリストの育成に力を入れてきました。クリニカルラダーに準拠した教育体制を整備し、一定のラダーになれば希望する方は専門資格等が取れるよう支援しています。
またスペシャリスト育成と並行して、地域の急性期~在宅復帰を支える地域の病院として、若い段階から一般職についてもアセスメント能力・臨床推論能力を育成することが必要です。ケアミックスの病院としてPFM(ペーシェント・フロー・マネジメント)の機能強化を図り、チーム医療を充実させてきました。多職種での認知症支援、褥瘡防止、NST(栄養サポートチーム)活動や、退院時訪問、隣接の老健とも連携しての在宅復帰支援など、地域包括ケアに取り組んでいます。

■現在の強みと課題

豊浦病院の強みは地域とのつながりが強く、これを看護実践でも実現できていることだと思います。
済生会の使命「施薬救療の精神」に基づき、すべての人が必要な医療を受けることができるよう支えていくことが私たちの使命です。豊浦病院でもこの使命に基づき、病院だけでなく地域に出向いて活動を実践しています。
その一つが看護部で実施している「まちの保健室」活動です。公共施設やスーパーマーケットなどで保健活動を実施しています。地域での出前講座では、健康増進や疾患予防に向けて、地域に医療を展開する活動をしています。豊北地域は高齢化率が50%を超えています。今後全国各地が迎える高齢化の先進地域で、医療ができることに取り組んでいきたいと思います。
また地域に開かれた病院として、院内でも地域のボランティアを招いて音楽会や季節のイベントを行っています。患者さんには音楽を通じて回想療法にもつながりますし、地域の身近な存在となっています。

看護部の強みとして教育体制やスペシャリティ育成に取り組んでいる一方、現在の課題は多様な価値観に応じた育成とキャリアステップの整備です。
世代・時代の進展に伴い、多様な価値観・異なるキャリアアンカーをもつ職員の育成、活躍の場づくり、動機づけが課題と考えています。金子みすゞさんの「みんな違って、みんないい」という言葉がありますが、その通りだと思います。
その一つの取り組みとして、10年以上前から「課題別研修」という仕組みがあります。自身が希望する領域の研修分科会に任意・手上げで参加できる仕組みです。BLS(一次救命処置)、脳神経疾患、皮膚・排泄ケア、がん看護、認知症看護、糖尿病などの班に分かれ、医師や看護補助者も含めて勉強会を行ったり地域講座なども開催しています。そこから認定看護師も生まれています。
「その人らしさを尊重する看護」を目指すことをベースとしながら個々の成長を支える取り組みをこれからも続けたいと考えています。

■大事にしたいこと

新人看護師時代に苦い経験があり、それが今もなお自身の看護観につながっています。
がん未告知の患者さんに抗がん剤の点滴対応をしていた時、患者さんから「それ、がんの薬でしょ?」と問いかけられ、反射的に「はい」と答えてしまったことがあります。未告知の方に反することをしてしまいました。その後の患者さん・ご家族への対応やカンファレンスなどを経て、看護師として患者の意思決定の支援の重要性を学びました。
病と闘う患者さんの意思を尊重し、しっかりと向かい合いその人らしい生き方を尊重し、支援する看護を実現したいと考えています。そのためには、丁寧な情報提供を行い、患者さんの意思決定を支えることが必要です。

患者さんの生きる力を支える看護を目指し、職員一人ひとりにおいては美点凝視しながら、一人ひとりの強みを活かし、つながりを大切にしていきたいと考えています。
いきいきと働きやすい職場づくりを目指し、明るく元気な人間性と組織風土を育み、「その人らしさを尊重する看護」を実現できる組織づくりに努めています。

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